#銭湯企画【渋谷・改良湯】待ち合わせはクジラのいる銭湯で

明治大学ボランティアサークル「Relief」 銭湯企画による「京王線湯スタンプラリーブログ」。スタンプラリー達成の手ぬぐいゲットを目標に、明大前付近の銭湯を巡ります♨️
そんな記念すべき第1回を、渋谷区の「改良湯」さんを、ピーク時には週5で銭湯に通う筆者がお送りします! 「改良湯」さんは、渋谷駅・恵比寿駅近くにある、1916(大正5)年創業の老舗銭湯。渋谷方面の銭湯に行くのは初めてで、少しドキドキしながら渋谷駅から12分ほど歩くと……
目に飛び込んできたのは、巨大なクジラ!

大都会・渋谷に突如現れたクジラの正体は、2018年の改良湯リニューアルにて公募し、アーティストのemi tanjiさんによって描かれた壁画。
漁業の神である恵比寿様の化身だと考えられていたクジラの壁画は、地域のシンボルとしての役割も担っている。

今にも空に向かって泳ぎ出しそうなクジラとの別れを惜しみつつ進むと、一見銭湯だとは思えない黒い外壁、その奥には青い光に照らされた暖簾が!
隠れ家のような入口にまたもやドキドキしながら、いざ店内へ。

暖簾をくぐると、これまた落ち着いた下駄箱とキー。なんだかお洒落なホテルにでも来た気分。


券売機で券を購入してからフロントで下駄箱キーと引き換える。

中はあたたかめの照明で、お店の方が温かく受け入れてくれた。
わくわくしながら女湯へ!


浴室に入るとまず、外のクジラ並みにインパクトのある壁画と、青い照明が目に入る。全体的に薄暗く落ち着いた雰囲気で、ヒーリングミュージックも流れていた。なんと斬新な!
炭酸泉、変わり湯(筆者が訪れた2回はみかん、エプソムソルト)、水風呂があり、変わり湯には中温湯、高温めなマッサージ風呂の2種類があった。
炭酸泉は浸かった瞬間はぬるく感じたのだが、時間が経つにつれ体の芯から温まった。そんな炭酸泉には、血流促進や肌の引き締めなど、さまざまな効果があるらしい。
それに加え、改良湯では、「美人の湯」といわれるナトリウム温泉に近いイオンバランスである”軟水”を使用しているというのだから、頭が上がらない。
続いてはサウナへ。


女湯は遠赤外線サウナ、男湯は対流式サウナ、さらには外気浴スペースもある。
大の銭湯好きを名乗る筆者だが、実は最後にサウナに入ったのは小学生の頃の市民プールのサウナである。そこで、今回の銭湯ブログを記念し、9年ぶりにサウナに挑戦!(大の暑がりかつ、岩盤浴はサウナなのか……?という疑問が出てくるレベルの初心者っぷり)
意を決して入ったサウナだが、おそらく10分程度(体感)しか滞在できず、「整い」は体験できなかった。しかし、改良湯のサウナは浴室より薄暗く、サウナキーでのドアの開け方も分からなかったサウナ初心者でも、落ち着いて過ごすことができた。
残念ながら水風呂に浸かる勇気は出ず……。あつあつのサウナに入り、水風呂にバシャン(楽しみ方、合ってますかね)……いつか味わえますように。
今回は拝見出来なかったが、改良湯はゲリラでアウフグースを行っており、熱波師の方のパフォーマンスを楽しむことができる。いつか、アウフグースを楽しむためにも、まだまだサウナに挑戦していこうと思う。
広々とした脱衣所には、仕切りのあるドライヤー台に加え、顔が見やすい手鏡まで置いてある。

ドライヤーはレプロナイザーを3分20円の破格で利用でき、フロントに頼んでストレートアイロン・コテを借りることもできる。ネハントウキョウのボディミストやハンドソープなども置かれており、優しい香りを楽しめる。
改良湯のサービスは入浴までではなく、お風呂から上がった後まで続いているのだ。
お風呂上がりに必須の冷蔵庫のラインナップはこちら。

地サイダーや伊予市コーラなど、大充実。オロナミンCとポカリスエットを買うと、フロントからコップを借りることができる。筆者のサ活はまだそこまで達していないが、サ活上級者にはありがたいだろう。
改良湯の特徴でもあるオリジナルグッズコーナー。

どれも心ときめく可愛らしいものばかり!筆者が現在狙っているのは、改良湯お着替え袋だ。整理整頓が苦手で脱衣所でてんやわんやしてしまう、そんな筆者の同志におすすめしたい。ちなみに、グッズは改良湯公式ショップでも購入可能である。
また、改良湯はイベントも盛んにやっており、直近、12/21(日)に男湯女湯入替デーがある。女性は普段楽しめない男性サウナや外気浴を楽しむことができる。
今回、改良湯の方にお話を伺うことができたのだが、我々のテーマである「大学生の銭湯利用者を増やす方法」をお尋ねしたところ、「飲み会や食事の待ち合わせ場所を改良湯にし、その会の前にみんなで入るのはどうか」という答えをいただいた。
ホームページの『渋谷CROSSING』の通り、人同士のコミュニケーションを大切にしている改良湯らしいなと感じた。これから渋谷で食事や飲み会をする時には、改良湯でひとっ風呂してから行くという選択肢ができて嬉しい。
改良湯には、さまざまなお客さんが訪れている。お店の方に客層を聞くと、地方から来る方や外国人観光客、女子中学生の二人組など多種多様だった。実際、筆者が訪れた際も下駄箱にスーツケースを2つ見かけたり、外国の方や親子を見かけたりした。
渋谷という目まぐるしい街にて、銭湯という形を保ちながら、日々改良し続けている改良湯。そこには、多種多様な人々が訪れ、交差していく。銭湯によく行く人も、あまり行かない人も、改良湯を訪れば必ず新感覚を味わえるだろう。
そんな改良湯で銭湯の既存概念を崩しに行ってみない?
余談:「待ち合わせはクジラのいる銭湯で」というタイトルは、『待ち合わせは君のいる神泉で/SHE IS SUMMER』という曲から付けさせていただいた。この曲を作詞したヤマモトショウさんは、テーマを「ちょうどでなくぴったりでなくてもいい」、「京王井の頭線の始発あるいは終点の渋谷まであと一歩の神泉駅であえて降りてわざと歩いてみるのもいいかもしれないと思うことがある。」と連載で述べていた。このちょっとした寄り道?は銭湯と通ずる部分があるように思う。
今年で2年連続、ヤマモトショウさんが作詞作曲した楽曲が日本レコード大賞で受賞されているわけだし!この曲を聴きながら、寄り道するのも悪くないかもしれない。
■改良湯
〒150-0011 東京都渋谷区東2-19-9
休業日:土曜日
営業時間:12:00〜23:30(最終受付23時)